妹を守ろうとする意志を異質として、危険な任務に従事するシズク。社会に貢献できなければ処分されるその世界は、秩序はあっても閉塞したディストピアです。処分と隣り合わせの妹を守ろうと、シズクは冷酷に徹しますが、一度の敗北と出会いが、彼女の人間性を引き出そうとしてきます。生まれ出る感情に振り回されるシズクがリアルで、何とも物悲しい。シズクは妹を救い、また彼女自身を救うことができるのでしょうか。必読です。