哀れな蝋人形
ママロット
第1話このまま
私は、そっと目を開けた。初めて目を開けてみた。開く視界。私は初めて見る世界に一種の絶望を感じた。そこには、いつもと変わらない部屋があるからだ。いつからだったか。ここへ生まれて、ここにこうして寝て、起きるようになったのは…。私は一生こうして生きるしかないのかもしれない。
「あぁ、それも一興。」
その部屋には、じわりと額から溢れる脂汗を湿った手で拭い、黙然と考え込む男がいる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます