まるとわたし

東江 怜

第1話 まるくん誕生

まるが生まれたとき、それは梅雨の合間のカラッと晴れた暑い日。

お産が初めてだった親猫のシロちゃんの第二子として生まれました。


生まれた時間が朝早かったので、わたしは叩き起こされてシロちゃんのお産に立ち会うことになったが、第一子のお産には間に合わずに、まるの誕生に立ち会う。

第一子の仔は生まれたときの膜を舐めて破いてあげるということがシロちゃんにはわからなかったので、どうやらすぐに窒息し、亡くなった様子。

その後、シロちゃんがまた産気づいたので、出てきた仔を一生懸命舐めるようにシロちゃんの顔を近づける。

シロちゃんは何か気づいたようで、無事にその仔の膜を取るように舐めはじめる。

膜をあらかた舐め終わったあと、

「きゅー」

と小さな声でまだ名もないまるは鳴いたので一安心。

その後、無事にシロちゃんのおっぱいを飲み始めたので、安心した。


まるくん以前にもねこは飼っていて、お産の立ち会いも何度かしたことがある。

親猫の性格にもよるかもしれないけど、立ち会いをお願いするねこは多い気がする。

シロちゃんは人にあまり懐かなかったねこなので、立ち会いはナイだろうな、と思っていたけど、実際には人目につきやすい場所でお産をした。

初めてというのもあるかもしれないけど、懐かないねこが頼ってくれるのは純粋に嬉しかった。

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