彼らは何かを成しえたのか
バタバタバタ! ドタン!
「すいません! この辺でCD-ROM見ませんでした!?」(小太りの男性)
「さぁ…見てないですね」(わし)
***
ITの業界で結構多くのプロジェクトに参画させて頂きました。
いろんな人にも会ってきました。
第一回の思い出は、イラスト日記サイトのダンカンで火が付いた、ぼく、オタリーマンシリーズのよしたにさんです。
実は某中規模プロジェクト(いろいろ含めると60名ぐらいがわーわーやっていたとき)に各々別の持ち分で参画していたんですが、そんな時に漫画のネタにされるから気を付けたほうがいいと聞いていたのが彼でした。
オタリーマンブームの際に顔も割れましたが、どうにも知ってる側は歯がゆかったです。(向こうはこっちを覚えてないだろうな)
***
CD-ROMのくだりはたぶん彼だったと記憶しています。違ったらメンゴリンゴですが。
当時確定申告のデータの作りかけの入れてのがなくなったとかつぶやいてたきもするのでそうだったような気がします。
私目線で知っているよしたに氏は「見た目がリッチなWebクライアントの可能性」をテーマにしているエンジニアだな、という印象は持っていました。
ただ、彼が担当していたとある社内向けWebアプリが炎上したんですよね。
私は保守層レイヤーに近い横断的なPMOのような動きをやっていたので、当然障害ならば首をつっこまざるを得ないわけですが、見た目はFlash系(AIR実装だったかな)なんですが、裏で噛んでいるのが某小規模オープンソース+Oracleという構成で。
この小規模オープンソースが数千名利用に耐えられるものじゃなかったというオチだったりします。
テーブルに何かを変更するならば他から何かをされないようにロックをかけるわけですが、列単位や行単位、ピンポイントでロックしてほしいのが、このオープンソースとにかくテーブルロックなのでガツンガツン他のユーザが待たされる事態に。
***
他のところから追加でjavaエンジニアに来ていただいたり、彼らのほうで改修を重ねて2か月程度で沈静化に向かうのですが、一番ひどかった時期は、どの程度レスポンス影響が出ているのか陸上用のストップウォッチを使って毎分毎計測までやっていたほどでした。
客先環境で何かを入れる追加するとかはできないのでそういう原始的なことになるわけですが。
その時は24時間ぶっ続け勤務などもあり、ヘトヘトな状態で、先のCD-ROM事件と、そのあとによしたに氏は「Oracle、ぜったい許さない」というつぶやきをツイートしたのでした。
さすがに私はすかさずリプライで「おまえ、いいかげんにしろよ」と送ったのを覚えています。
Oracleがというよりテスト不足や、そのオープンソースでいいのかとか、そういうレイヤーの失敗だろうという怒りが限界に来たエピソードでした。
***
その翌年自分はまた違う現場へ行き、よしたにさんは会社を辞めたらしいという話を現場から聞きました。
漫画では出来るPM、PLライクな像もありますが、実像はやはり違う面もあり。自分は、彼がこの業界で何を成し得たのだろうかと思うと少しセンチメンタルな気分になります。
一つの業界からWebで漫画やライターで居を移す方は現代とても多く、その後大金も得る人も多いわけですが、まだまだ何かを成し遂げることもあったんじゃないのか、とも思うと人の生き方とは、かくに難しいものだな、と痛感致します。
IT業界与太話 アスクス @asks_
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