第23話 カツ丼

 長男と「冤罪」について話をしていました。


(なんだか重いようですが、海外ドラマを視聴していた長男が、いきなり窓を割って家に踏み込んでくる刑事のシーンに「無実やったらどうすんの? 警察、窓、弁償してくれんの?」……と、聞いたことから始まった話です)


 私「無実やのに、刑務所に入れられて、間違いやった、って後で分かったら賠償金もらえんねん」


 息子「ふーん。どれくらい?」


 私「めっちゃたくさん。でも、お金もろても嫌やろ。それまで、ずーっと二十年くらい、刑務所に入れられたら嫌やろ」


 息子「うん、せやな。俺、二十年もずっと『カツ丼』やったら嫌やわ」


 私「?」


 はて、と思った次の瞬間には長男の思考回路が私には理解出来ました。

(そんな私の横で「そんな良いもの、刑務所によく出るか、アホ」と長男にすかさず突っ込む、そばで聞いていた私の母)




 こういうことですね。


 刑務所→警察に捕まる(ここからテレビドラマ等のイメージ)→取り調べ室にて自供を迫られる→出てくるご飯は「カツ丼」←(ココだな? ココでカツ丼が常に出てくるのだと思ったのだな? 長男よ!)



 ちなみに電話にて主人にこの話をしたところ、主人にはどうしてカツ丼が出てくるのかは、分かりませんでした。

 主人に勝ったぜ、とちょっと得意な私なのでありました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る