第3話顎に

なんやそれ、どうしたん、そのアゴ?」


 私の母が起きてきた私の顔を見るなり言いました。


 アゴ?


 私は鏡で自分の顔を見ます。

 アゴ先に赤黒い大きめの斑があります。


 こ、これは、もしや。


 今朝の行為の跡? ――






 ……ふう、アイツったら激しいんだからぁ。

  まいったなあ、もう。

 そこまで私の身体に刻みつけたいわけ?

 やだあ、みんなにバレバレじゃないですか。

 どうしよう、恥ずかしいなあ。

 もう、アイツめっ!

 今晩、お仕置きしちゃうぞ☆☆☆



 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




 ……うーん、気だるい淫靡な主婦を気取ってみたかったのですが。(なんかちがう)


 ちなみにアゴの斑が何の跡かというと。


 明け方、添い寝していた私の次男(六ヶ月)が隣の私の顔をあむあむと食み、アゴ先に乳首のようにちうちう吸いついた結果であります。(眠くてそのまま放置)


 まあ、キスマークに変わりはないですよ。


 やはり、自分とは違う異性の子供相手ですと、こんな妄想ごっこも出来ちゃうので楽しいのです。(究極に若い男と同棲しているという設定)



 ……そういえば、二人目のジャイ子(女の子)を産む前。


 私は同性の子供に授乳するって何だかなあ、なんてことを思っておりました。

 ガールズラブっぽいなあ、なんて。

(そして、それを女の子を持つママ友に言ってドン引きされるという)


 ジャイ子を産んだ際、もちろん授乳時に違和感を感じるようなことはありませんでしたけどね。(当たり前だ)



 ☆☆☆☆☆☆☆☆



 ところで、三人目となります私の次男。

 可愛くて仕方がありません。

 本当に可愛い。

 上に二人もいると、いろいろ慣れていて育児に余裕があるからでしょうか?


 こう思うのは私だけではないようで。

 同様に三人の子供をもつママさんたちも、口を揃えておっしゃいます。


『三人目は格別可愛い』

『上の子には申し訳ないけど、特別扱いしちゃう』


 やはり、末っ子が皆に可愛がられるというのは仕方がないことなのですね。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る