おわりに~あとがきと反省点と修正点について~
あとがきと反省点
この作品のシリーズ第一作目『ヒーローは眠らない』は非常に幸せな思いをさせていただきました。第一回カクヨムweb小説コンテスト現代ドラマ部門で大賞をいただき、富士見L文庫より出版もさせていただいたくらい。作者としては本当に感無量といった思いでいっぱいでした。神様からのご褒美、とでもいいましょうか。
そんな状況でseason2を書こうとしたきっかけですが、これは主に二つありました。一つは『ヒーロー』の大賞発表が2016年6月になされ、出版が予定された同年12月までカクヨムユーザーの方々の興味を半年間つないでおこうという計算、そしてもう一つ(こっちがより大きな意味になりますが)は、主人公・宮地真由香が今度こそ本当の意味で主人公として活躍できる小説を書きたいという狙いてした。
『ヒーローは眠らない』の主人公は宮地真由香(富士見L文庫版は麻由香)であるのは間違いありません。しかし、正直作者が当初構想していたのはあくまで彼女は作品をうまく進めるための狂言回し。宮地真由香を登場人物のコマとして、「特撮ヒーロードラマを作る世界を舞台にしたお仕事小説」を書くぞ、という思いのほうがどちらかというと強かったのです。実際これは『ヒーロー』読了後のいろんな方からわりと評されたのですが、主役のわりに真由香の影が薄い、主人公は長門監督じゃないの? などと。
それでも物語を書いていくうちに作者自身真由香のキャラクターを捨てがたく感じました。そして今度こそ彼女を物語の中心に据えた話を書くぞ、という気概で臨んだのが『ヒーローは眠らないseason2』であったわけです。ただ普通にお仕事小説を書くだけでは同じことの繰り返しになるわけで、今回は宮地真由香をとことんピンチに陥れる小説を書こうとも考えました。
しかし、です。
途中『ヒーローは眠らない』書籍化に向けた作業を挟んだこともあり、結局第一稿を書き上げるまでに半年以上かかりました。当初は書籍発売の頃にはすでに完結するだろう、みたいな甘い目算もあったり。三か月もあれば書けるだろうなんて思っていたにもかかわらず、結構な時間を要しました。私はあまりプロットを組み立てて書くタイプでなく、ストーリーも行き当たりばったりで進めるタイプですが、それも裏目に出ました。今更ですが、あまりに無計画に進めすぎたと反省することしきりです。第一稿は一応書き上げ、物語としては完結しましたけれども、あまりに反省点が多く正直今の出来では全く納得しておりません。
といったわけで、いろんな作業の足間を縫って、season2の改稿を現在行っているところです。改稿後のほうが明らかに作品の出来は面白くなると思いますので、皆さま今後ともよろしくお願いいたします。
作品修正が終わるたびに、改稿個所を次の章「修正点」にて列挙していきます。
(またこのあとがきも思いついたら付け加えていきます)
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