矛先

 昔の子供は簡単に虫を殺していた。

 その次の世代になると犬や猫にまで標的は広がった。

 同年代の人間をいじめる時代も訪れた。

 時が経つにつれ、子供の無邪気な攻撃の対象も、より高度な存在に進化する。

 この間、とうとう神や仏の手足をもいでいる子供を見かけた。

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