わすれていたもの

 目が覚めるときみがいた。お互いにひどい怪我で記憶もない。なんとか記憶を取り戻して、この不気味な城から二人で脱出しよう。





 僕は一人で城を去る。まさか、壮絶な死闘の末に二人とも記憶喪失になっていたなんて。

 でも、記憶が戻る前の純粋なきみの笑顔は好きだったよ、魔王。


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