神様は辛いよ

 創作をすると言う事は、ひとつの世界を創造する事じゃないですか。世界の創造と言う事は、作者は自作の神です。作品内の登場人物を物語と言う運命で縛り付けちゃう訳ですよ。つまり、作者はその物語の中身を読んでくれる読者のために、読者に喜んでもらえる展開にしてしまう。もしくは、作者が楽しみたい展開にしてしまえる。自作の登場人物はそれに逆らえません。


 テーマから話を作る人は、それこそそのテーマのために鬼にもなりますよね。時には不幸てんこ盛りの絶望マシマシのバッドエンドにもしちゃう。全く救いのない話にする事にも容赦がありません。何しろ、最初に決めたシナリオにない動きをキャラがし始めたら、それを消してなかった事にしてしまいますからね。訴えたいテーマからずれたと言うだけで。

 このタイプの作者は、後で軌道修正したらいいやと言う考えはありません。


 私はそれとは逆で『話が降りてくるからそれを書き留める』スタイルなので、アドリブ優先です。私の場合、キャラの感情や行動をつい考えちゃうんですよね。つまり、キャラにヒドい事をさせられないんです。どうしてもゆるい展開になっちゃう。最近はぬるい展開、ストレスフリーな作風を好む人も増えたので、こう言うのも受け入れられて来てはいますけどね。


 だから、自作には特にテーマって言うものがないんです。出来てから読むと、これがテーマかなって言うのが分かる場合もありますけど、最初からテーマを決めて書くと言う事がほとんどありません。行き当りばったりバンザーイ。


 いい作者ってのは、キャラに容赦なくヒドい事が出来る人だと思うんですよ。あ、勿論その展開に必然性があれば、ですよ? 意味もなく残酷な展開にしちゃうのはまた別の話です。もうそれは好みと言うか、性癖の範疇になっちゃいますから(汗)。

 キャラに非情になれない私はやっぱりへっぽこなんですよ。シリアスな話なんて書けんですよ。ずーっとぬるーい日常系ばかり書きますよ。自己満足ですし、それでいいや。創作の中だけでもやさしいせかいを描いていきたいな。


 って言いながら、たまには変態な話も書いたりしてね。あはは。先の事は分かりませんや。好きな話を好きに書くと言う点だけは今後もブレないと思いますけど。

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