ああっ!

 WEB小説ってほら、宣伝が命と言うか、自己プロデュース能力が作品の人気を大きく左右するじゃないですか。運営も多少はお膳立てをしてくれますけど、ただ公開しただけで読んでくれる人はほんの僅かです。読まれるために他の人の作品を読んでレビューしまくる人がいるのが現実ですよ。

 本当に読みたくて読んでいる人だけが積極的に読んでいると思ったら大間違いなのですよね。レビューを書くのも営業のひとつです、ええ。


 後は、タイトルとキャッチコピーとあらすじ。ここもね、魅力的なものに仕上げてナンボです。この辺りもまた自己プロデュースの一部なのですよね。だから多くの人はこれらに悩み、少しでもいいものをと頭を悩ませる訳です。言わば、コピーライターの才能も問われてくるのですよ。

 当然、ここがうまく書けないがために読者に恵まれない人もいる事でしょう。


 と言う訳で、事程左様にWEB小説の書き手は読者を得るハードルが高い訳です。いい作品をただ書くだけではいけない。作品がどれほど素晴らしくても、自己プロデュースが下手ならば作品は埋もれていくだけなんです。

 勿論、運良く影響力のある人が作品を読んでくれたなら、その人のレビューによって人気が爆発、と言うパターンもありえます。ただし、それは運頼みです。狙ってそうする事はまず出来ません。


 自己プロデュースと言えば、ツイッターとかの外部サイトを使う方法もありますよね。カクヨムは公開した後で外部サイトにワンクリックで宣伝出来る機能がありますし、使わにゃ損です。

 とは言え、こちらも下手な人はうまく宣伝に繋がってくれません。残念。


 では、純粋な小説の上手さだけで評価に繋がる道はないのでしょうか。それがあったんです。そう、それこそがコンテストだったんですよ! 読者選考があるものは少し微妙ですけど、コンテストに参加すれば客観的な自分の実力が分かります。小説の本文を読んでくれるまでのハードルをすっ飛ばしてくれますからね。WEB小説って、まずそこに行くまでが大変ですから。


 私、今頃になってそんな当たり前の事実に気付いてしまいました。つまり、コンテストって自分の実力を客観的に知る事の出来るイベントだったんです。宣伝下手な人も宣伝上手な人も、一旦はその宣伝力がリセットされる。

 多くの人がコンテストに情熱を注ぐのは、書籍化の夢を追いかける人以外にも公平な評価を欲しがる人が多いのかなと……。


 勿論コンテストにも不透明な部分はあります。だから毎回コンテストの度に荒れるのですよね。ただし、その荒れは思い込みの強い場合も多い気がします。未だに、受賞する人は最初から決まってるんだ陰謀論の人がいますもんね。いやはや……。


 話を戻しますけど、純粋な作品の評価を知りたい人もまたコンテストに参加する。私はこの視点にずっと気付いていなかったんです。今までは実力が伴っていないからコンテストは遠慮していたのですけど、自作の客観的な実力を知るためにコンテストに参加するのもいいのかもと思えるように。そう、記念受験的な感じで。


 ……とか、そんな事を考えたある日の私なのでした。

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