戦翼のシグルドリーヴァ

 この作品はリゼロの長月達平先生がシリーズ構成と脚本を担当しているオリジナルアニメです。もうそれだけで作品の質は保証されたも同然ですよね。この作品も、本来は夏アニメだったものが秋アニメにシフトされたものです。今期の秋アニメはそう言うパターンが多いですね。


 あらすじはと言うと、現代日本を舞台に、地球上に現れたあらゆる生命の敵性存在『ピラー』と、第二次世界大戦前後の実在する世界各国の航空機を模した『英霊機』に乗って戦う『戦乙女ワルキューレ』の姿を描くものです。

 簡単に言うと、謎の敵に選ばれし少女が戦いを挑む物語ですね。ん? 似た設定の話をどこかで見た事が……(汗)。


 で、似た設定の話と違うところと言えば、時代設定と少女達が実際の飛行機を操縦していると言うところでしょうか。それと、物語に神が介在しているかどうか。後、シグルリの方は敵の正体とその壊滅が期待出来そうなところかな。まだ分かりませんけど。


 そう、この物語は神が介在しているのです。その名はオーディン。つまり北欧神話がこの話のベースになっている可能性が高いのですね。その最終目標はラグナロク。つまりのんきに進むこの話も、最終到達地点はエゲツない悲劇になる可能性が高いのです。うわああ~。

 オーディンの描かれ方も胡散臭い神様と言う感じなので、全く油断が出来ません。一筋縄でいかないなこりゃ。


 英霊機はどれも古い型の戦闘機なのですが、これは人々の想いがこもってる機体が力を発揮するからと言う設定らしく、戦乙女が英霊機に乗る事で真の能力を発揮するみたいですね。少女を戦闘に参加させるギミックとしてよく考えられておりますな。

 少女隊が戦うピラーって敵ですけど、コアみたいなのが弱点でそれを壊すと何故か大きな樹になっちゃいます。これを映像で見ると結構シュールですよ。きっと色んな設定があるのでしょうね。


 話の進め方ですけど、シリアスな展開もギャグな展開もあって緩急の付け方が上手いです。ギャグの時はとことんギャグで、常識すらどっかに行っちゃうって言うね。イケメソが何度も死んで普通に復活したりとか(汗)。

 話の振り幅が大きいので、ついてこれない人もいるかも知れません。私はこう言うの大好きですけど。


 この作品のウリのひとつの空戦ですけど、マニアックな人の評価は分かりませんが、素人の私から見たらとても面白いですね。時代遅れのはずの古い機体がすごい性能で動き回ってピラーとギリギリの戦いを繰り広げるシーンは手に汗握ります。


 今(※執筆時)は富士山に出現したプライマリピラーを倒す総力作戦の実行中で、中に入ったら人型の異形が待ち構えていたと言うところです。予告で見る限り、どうやらそいつに負けて撤退する展開のようですね。そりゃ簡単に攻略させてはくれませんわ。日本のピラーをまとめるボスですからな。

 この富士山を攻略してシリーズが終わるのか、1クールの間に敵の大ボスを倒して物語自体が終わるのか、オリジナルアニメなのでまだ予想はつきません。油断したら戦死者が出る作風なので、ハードな戦いの度にハラハラしてしまいます。


 キャラも可愛く個性豊かで魅力的で、その背後のドラマもしっかりと考えられていて、私はとても楽しく見ております。1クール作品ですけど、多分続編を視野に入れて作られているんじゃないかな。空戦の好きな方は見て損はないと思いますよっ。

 キャラ目当てで見てもいいのですけど、お気に入りのキャラが死ぬかも知れないと言う事を念頭に置いて見てくださいね……。

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