かくしごと
この作品は月刊少年マガジンに連載されている久米田康治先生の漫画のアニメ化作品です。久米田先生のアニメと言えば絶望先生が有名で、制作会社シャフトのイメージの強い人もいるのではないでしょうか? アニメ化の話が出た時にシャフトが作るのでない事を知って落胆した人もいたみたいです。
で、このアニメを作っている亜細亜堂はと言うと、老舗のアニメスタジオであり、忍たま乱太郎やかいけつゾロリなどを制作しており、ラノベ原作で言えば異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術や本好きの下剋上の制作などもしております。演出や作画クオリティ共に安心出来るスタジオと言えます。
何が言いたいかと言うと、何の心配もいらないと言う事ですよっ。
始まってみると、久米田漫画がそのまま動いているとしか言いようのないクオリティで実に素晴らしいアニメとなっておりました。原作の再現度と言う意味で文句をつける人は多分いないと思います。カットされたシーンに不満を持つ人はいるかも知れませんけど(汗)。
この作品を簡単に言うと、漫画家漫画です。ただし色々と訳ありなドラマ性のある創作の漫画家漫画。基本はギャグなのですけど、そこに不穏な要素をパラパラとまぶしてあります。その演出がメリハリとなって物語を深く印象付けてくれるんですよね。実に見事です。
かくしごととは、隠し事と描く仕事のダブルミーニングとなっています。シモネタ満載の漫画を描いているが故に自分の娘に本業を隠して生活しているのが主人公の漫画家、後藤可久士。その娘が後藤姫。物語は可久士の漫画家サイドと姫の子供サイドのふたつの描写で進みます。後は、未来バージョンの7年後の場面。この7年後のシーンが意味深でちょっと怖いんですよね。7年後の世界では何かが起こっていて、とてもシリアスなんです。それは隠し事がバレる事に繋がっているみたいで……。
ただし、シリアスは物語の隠し味みたいなもので、基本的には漫画家あるあるが笑えるギャグ作品です。この作品は漫画や漫画家についての知識のある人ほど楽しめる作りになっています。私は原作を一回しか読んだ事がないので、どのネタがカットになったのか分かりませんけど、アニメになったネタはほぼ笑えました。本当に面白いですよ。
原作を読むと分かるのですが、原作は文字が多くてちょっと読むのがしんどかったりします。その点アニメはスーッと頭に入って分かりやすい。これはアニメの利点ですね。声と動きが入ってキャラクターの魅力がより際立ってますし。
OPもEDも作品の世界観に合っていて素晴らしいんです。EDなんてあの懐かしの『君は天然色』ですよ。カバーじゃなくて大滝詠一の曲をそのまま使っています。とても原作の世界観を大事に作られているんだなって言うのがそこだけでも分かるんですよね。曲に合わせた映像も印象的でとてもいいんです。
と言う訳で、かくしごとは今期オススメの作品のひとつです。PVを見て気になったと言う人は是非見てみてくださいね。
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