僕らの7日間戦争

 今週(※執筆時)は何の映画を見ようかなーって思っていたら、地元のユナイテッド・シネマでこの映画が上映されている事を知り、ホイホイと観に行ってきました。

 正直、あんまり興味はなかったんです(汗)。ただ、地元で上映されている! それだけの理由で選びました。田舎民にとって結構重要なのですよコレ。ま、そんな基準で観に行くのは私くらいかも知れませんけど。


 思い入れのない理由のひとつに、私はこの映画の原作も実写版の映画も体験していないと言うのがあります。ああ、昔やってた映画のアニメ版なんだってだけのイメージなのですよね。一般の人がアニメ映画のポスターを見て「あ、これテレビでやってるやつの映画だ」って感想を抱く、そのレベルの認識だったんです。


 と言う訳で、先入観ゼロで見たのですけど、最後の方で予想を裏切る展開があったりと割と楽しめました。原作ファンの人がどう思うかは分かりませんけど、観て損したと思うような作品ではなかったですね。1800円分の価値はありました。


 この作品のキャラデザ、どこかで見た事があるようでないような、あんまり個性を感じないデザインに見えるんですよね。2010年代のアニメ映画のキャラを平均化したみたいな……例えが悪いですけど、作監の微妙なサマーウォーズを見ているみたいな……。何かが足りないような感じなのです。個人の好みの話なのですけどね。


 実写映画版では戦車が出てくるのですけど、アニメ版ではそんな分かり易いガジェットは出てきません。その代わり、現代の兵器とも言えるネットを使った攻防が展開されるんです。頭脳戦みたいでしっかり時代に合わせてきたなって思いました。

 青春映画なので若者の暴走や恋愛のあの甘酸っぱいやつも標準装備。喧嘩して険悪になって、それでも何とか関係を修復して、本音を言い合って……うんうん、これぞ青春だね!


 映画は青春の暴走と社会問題を絡めつつ、見事な着地点に到達します。大人達に迷惑をかけまくってお咎めはどうなったかとかは描かれていません。語られていない部分でちゃんと責任は取ったのかなとは思いますけど、創作物ですから細かく考える必要もないのでしょうな。


 映画の舞台は夏なので、冬に観るのは少し感情の乗らない部分もあったのですけど、パッケージ化が夏になされるのだとしたらそこまで考えての戦略だったのかも――とか思ったり(汗)。


 本当はもっと具体的に語りたい部分もあるのですけど、それをやるとかなりのネタバレになってしまうのでこのくらいにしたいと思います。特に終盤のあのどんでん返しは、多分観た人全員がそう来るかーって思うハズですよっ。あの展開が見られただけでこの映画を観た価値はあった気がします。この展開も現代っぽいなと。


 お前は何を言ってるんだ? と思った方はぜひ観に行って確認してみてくださいね。

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