制作会社ガチャって言葉、嫌い
今年(※執筆時)一番のアニメのヒット作は『鬼滅の刃』で間違いないでしょう。制作会社のufotableによる気迫のこもった質の高い作画が反響を呼び、円盤も原作も大ヒットを飛ばしました。その人気は芸能人にも多くのファンを生み出した事でも記憶に新しいですよね。
この鬼滅の刃のヒットと供によく目にするようになった言葉に、今回のタイトルの『制作会社ガチャ』と言う言葉があります。運良く制作会社に恵まれたから作品がヒットしたと言うものですね。私はこの言葉が嫌いです。何故なら制作会社が運だけで決まったようなニュアンスだからです。んな訳あるかいと。
確かにアニメ化されるにあたって、制作会社がどこになるかは重要です。あまり動きのない話ならどのスタジオが作っても大差ないかも知れません。
ただし、アクションだったり、独自の世界観だったり、キャラが特別可愛いとかになると、そう言う表現の得意なところが作ってくれるに越した事はないのです。
鬼滅の刃も別のスタジオが作っていたら、ここまでのヒットになっていなかった可能性はあると思います。作画は手抜きしようと思えばいくらでも手抜き出来ますからね。逆に言うと、凝ろうと思えばどこまでも凝る事が出来る。表現においては限界と言うものが存在しない世界でもあります。
で、ここでガチャって言葉ですよ。ガチャと言うと皆さん何を想像します? ソシャゲのアレを想像する人が一番多いと思いますし、この言葉を言い始めた人もそのイメージで使っているのだと思います。
これでは、アニメ化される時にどのスタジオが作ってくれるかは偶然と言う事になってしまいます。そうして、原作者側は選べないと言うニュアンスに。何故ならガチャの失敗とか成功と言う言葉を使っているからです。
いや選べるでしょ。複数の会社から作りたいってオファーが来る、その中からいいと思ったのを選ぶ。そう言うパターンもあるでしょうし、実力派スタジオがどうしてもと熱意を持って訴えてきたのでお任せしたなんて事もあると思います。
後ね、制作スタジオの選択も予算と時間とスケジュールの条件とかがあるはずで、どのスタジオも選び放題って事はないでしょう。ガチャって言葉だと、運が良ければどんな作品でもいいスタジオが作ってくれる可能性がある、と言う事になってしまいます。それは違うでしょ。
アニメ制作もまた色んな条件があって、その条件に合うところを探すとその制作会社になったと言う、必然で成り立っていると思うんですよね。決して運が良かった、悪かったではない。
なのに、それをただ運だけで語る人達に私は憤りを覚えるんです。ただの言葉遊びだとは思うのですけど、どうにも制作会社ガチャと言う言葉は受け入れられませんね、私は。
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