日々徒然趣味日記

賢者の孫

　この作品、典型的なテンプレラノベアニメ……だと思っていました。３話を見るまでは。３話で主人公は暴走して魔人と化した同級生を首チョンパして殺してしまいます（バレ）。嫌がらせ小物キャラだったのですけどね。

　主人公はまだいいんです、その同級生と馴染みもあまりなかったのですから。ただ、主人公の取り巻きは殺された同級生と馴染みもあり、昔はそこまでおかしくなかった事からそれなりに仲の良い人もいたかも知れない。

　そんな環境で誰も殺した主人公を悪く言うキャラがいない。兵士がやってきても魔人を倒したと大喜びするばかり。人殺しをしたのに主人公を責めるキャラがおらんのです。えっと、これは何……？　何を見せられてるの？

　後、責めるキャラが出てくるとしたなら、殺された同級生の両親くらいでしょうか。ただ、この物語の作風から言って、そう言う展開になりそうにない……。主人公のおばあちゃんがまとも枠なので、彼女は叱ってくれるかもですが。

　賢者の孫、どうやらとんでもない主人公上げ作品だったようです。今はこう言う話が売れてるのか……。話によると、これでもなろう作品ではまともな方らしいからなぁ。

　一応原作では何とか人間に戻そうとした描写があるそうです。アニメスタッフはそこを重視しなかったと。主人公上げ要素を重要視したのですね。うーん。

　最近のアニメは３話で読者にショックを与えるものと言う作法（？）が確立、今は１話でそれをした方がいいとさえ言われていたりしますが、この３話ショック、賢者の孫と言う作品にとっていい方向に転がるのかなと言う気がします。ストレスフリーっちゃフリーですけど（汗）。

　それまでも孫を溺愛するおじいちゃん設定が行き過ぎているようにも感じたんですよね。今後も甘い展開（恋愛と言う意味ではなく）が続きそう。過保護な話と言えば、同じく今期放送の世話焼きキツネの仙弧さんがありますけど、そう言うのが求められている時代なのでしょうか。

　同時期に厳しさの権化のどろろも放送していると言う、中々にカオスな感じがよろしいですナ。

　この件でひとつハッキリしたのは、この賢者の孫と言う作品はテンプレチーレムな話に少しハードな展開を加味したモノだと言う事ですね。一方的に敵が殺されるだけなのかもですけど。ハードとは言え、鬱展開とかはなさそう。そうなるとストレスフリーじゃなくなりますし。

　原作未読なので、もしかしたらショッキングなのは今回だけだったりして。だとしたら主人公に殺された使い捨て小物キャラがさらに哀れですねぇ……（遠い目）。

　作画も演出もほどほどです。アニメの質はよくも悪くもない感じ。作品の質とマッチしているとは思います。今後も空気のように見て、空気のように忘れていきそう……（汗）。