十二大戦

 西尾維新原作のこの作品、各所に西尾節がキラリと光っていて、ファンにはたまらない作品になっています。なので台詞の言葉遊びがやっぱり売りのひとつになりますよね。アニメでは文字で表示されないんで魅力が少し薄くなる部分はありますけど。あ、字幕で見たらいいのかな?


 この作品は十二支をテーマに、それぞれの干支を象徴する一族の代表が集まってお互いに殺し合い、勝ち残ったひとりが何でも望みを叶えるとか言うテンプレな物語です。


 あらすじこそテンプレですが、この話、展開がとんでもない。まず最初に一番最初に描写される亥の戦士が1話の最後に戦いに負けて殺されてしまうんです。絶対主人公だと思ってたのに。こんな感じで視聴者の予想を裏切る展開が続いていきます。


 作品をある程度見ていると、回想が描写されるとその回想をしたキャラが死ぬと言う法則が分かってきます。どんな強キャラでも回想シーンが描写された途端、あ、こいつ死ぬなと心の準備が出来るんですね。ある意味親切設計w


 十二支の代表に選ばれた戦士達はそれぞれが特殊な能力を持っていて、その能力バトルが作品の売りのひとつになります。たとえ無敵に近い能力を持っていても、回想シーンが挟まれたら今のところ絶対そのキャラは勝てません。

 勝敗の分かりきった戦闘シーンはつまらないと思うでしょう。ところが、こんな強いキャラが一体どうやって負けるんだろうって言う、そんな楽しみ方が出来るんですw


 この作品で一番特異なキャラはネクロマンチストの兎の戦士、異常に殺す、憂城うさぎです。彼は一番最初にバトルが始まる前に蛇の戦士を殺して死体仲間にしてしまいます。その後も亥の戦士やら猿の戦士やら辰の戦士やらを次々殺して仲間にしてしまいます。仲間にした死体は生前の能力を駆使しながら生き残った戦士を狙ってくるんです。

 チート過ぎるほどの強敵なので、このまま優勝するのかと思ったら、意外な展開が待っています。


 一部例外があるものの、亥から十二支の逆順に戦士が死んでいるので、そこから大戦の優勝戦士を簡単に予想出来るのですが、そう言うところを裏切ってくるかも知れないので最後まで油断は出来ません。


 この話は元々この戦いの後日談を話す短編が元ネタになっているため、この短編を知っている人は優勝者を予め知っている事になります。私は読んでいないので、新鮮に物語を楽しめています。

 話数的にクライマックスも近いので、最後までこの作品を楽しもうと思います。

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