2017春アニメを振り返って

 春クールアニメもほぼほぼ終わった感じですが、そう言う訳で恒例の放送終了した作品を軽く一言ずつ感想を書いていきたいと思います。素人の偏った感想なのでどうか生ぬるい目で見て頂けると嬉しいでありますよ。

 後、始まったのは前のクールからだけど、完結したのが今期な作品も感想に入れました。リトアカだけですが。


 春アニメは2クールもの比率が結構高く、やっぱり最低2クールはないとなあと実感します。1クールアニメは短期集中型と言うか、漫画で換算する所の3~5巻程度で終わる話みたいな感じなんですよね。

 2クールあってやっと10巻分くらいのボリュームになると言うか。個人的にはそのくらいのボリュームは欲しいので、2クールアニメがもっと増えるといいなと思います。

 

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 正直、この作品は2クールあると思っていました。もっと宇宙の炭鉱夫の日常業務のシーンを見たかったな。クライマックスは詰め込みすぎに感じましたが、少しの謎を残しつつ、真の悪人はいないいい終わり方でした。後はラスボス子安の安定感かなw

 最後までボケ倒したクイズ番組風の宣伝CMも良かったですね。


 アリスと蔵六


 戦闘より心理描写を中心とした展開は賛否両論のようで、私は主人公が幼いのもあってアニメの展開はあれで良かったと思っています。ワンダーワールドの不思議世界の雰囲気も良かったです。

 蔵六のかっこいいおいじいちゃん像、理想の老い方の参考になりますね。とてもああはなれないにしても。


 有頂天家族2


 1は見ていないのです、私。それでも評判だけは耳に届いていて、見る前から興味を持っていました。で、実際目にすると、台詞回しやビジュアルが独特で物語もいい雰囲気で端的に言って最高でした。こう言う作品を見るとアニメの可能性を感じますね。そりゃここまでの作品なら京都市が全面的にバックアップするのも納得です。


 3期が出るとしても随分と先の話になりそうですが、もし始まったら必ず追いかけたいと思います。


 エロマンガ先生


 各種アンケートで2017春アニメの満足度1位を取りまくった今期の覇権作品。皆さんこう言うのが好きなのですねー。私としてはチョロインハーレムな作品は物足りなさも感じるのですが、ラノベラブコメとしては大正解なのでしょう。私も放送中はニヤニヤが止まりませんでしたし。あり得ない設定だからこそ空想と割り切れて楽しめるのかも。


 カブキブ!


 カブキブと言いながら最後まで同好会で終わってしまいました。1クールしかありませんでしたしね。その1クールの間にメンバーを揃えて、立派に歌舞伎を上演して、更に全校生徒への知名度を得る所まで言ったのですから流石です。

 歌舞伎の知識も得られましたし、キャラもテンポも良かったので楽しんで見られました。主人公が裏方って言うのも良かったのかも。


 GRANBLUE FANTASY The Animation


 神バハのサイゲ原作なので、てっきり2クールあるのかと思っていました。物語途中で終わった感が半端ないので、多分2期もいずれは作られる事でしょう。王道ゲームファンタジーのテンプレを丁寧になぞっている感をビシバシ感じましたね。

 最終回の突然の女性主人公ボーナス回はそれまでの話を圧倒的課金で楽勝プレイした結果を見るようで、笑えたんだけど色々考えてしまいました。


 クロックワーク・プラネット


 この作品、2017春アニメで一番の色モノではないでしょうか? まず最初の設定からおかしいですもんね。全てが歯車で出来た地球って一体? この設定を飲み込めるかどうかで面白いかそうでないかの判断が変わると思います。


 他にも歯車の修理が基本ネジを締め直すだけだとか、主人公達の無双シーンが謎の全裸ダンスだったりだとか、何もない所から歯車が再生される謎とか……この作品に常識は邪魔ですw


 キャラ同士の掛け合いの毒舌が一番の売りなので、私はこの毒舌を楽しみに見ていた気がします。後は全ておまけですw


 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?


 悲劇が最初から既定路線だった作品。色んな謎が明かされないまま終わりましたが、1クールで語るのは無理が多かったのでしょう。雰囲気で分かったつもりにはなっていますけど……。クトリと言うひとりの妖精が人生を幸せな気持ちで終える事が出来た。それだけに焦点を絞った感じですね。


 最後は切なかったですけど、最初からそれは分かっていた展開だったのでうーん。最後まで予想出来ない流れだったならもっと心に残ったかなぁ。


 進撃の巨人 Season 2


 話数が少ないのもあって、あっと言う間に始まってあっと言う間に終わった感があります。1期と同じく、高クオリティで、話の密度は濃いし、衝撃の展開はあるし、声優さんの演技に圧倒されるし、ある程度の謎も解き明かされはしましたけど――3期ではもっと長く物語を楽しめたらいいなと思います。


 正解するカド


 今期一番予想を裏切られた作品となってしまいました。ネタバレをしないように感想を書くのが難しいくらいです。最初のあの丁寧な描写は何だったの? っていうくらい最後の展開は駆け足でした。

 東映が気合を入れて作ったのは理解出来るのですが、正直な話、制作費は回収出来るのでしょうか? 受けが良かったのならいいのですけどね。


 ゼロから始める魔法の書


 オーソドックスなファンタジーモノで、全体的に詰め込み気味なラノベアニメの中、1巻分の内容を丁寧に描写する構成がうまく行った作品です。アニオリシーンをふんだんに入れて作品の世界観をじっくり見せてくれたのは良かったですね。ここでもラスボス子安の安定感がハンパなかったですw


 後は変態服屋店主の存在感でしょうかw 正直作品から浮いてますけど、奇抜なキャラはその作品を印象付けるのに有効だなと改めて感じましたw


 ソード・オラトリア


 ラノベファンタジーの王道と言う事で雰囲気で見られる作品でした。私は本編を見ていないので正直半分くらいしか理解出来ていない気がします。それでも十分楽しめました。伏線は明かされていないままですし、続編の制作を期待したいですね。


 つぐもも


 とてもいい90年代アニメでした。このキャラデザに馴染むと原作がすごくスタイリッシュに見えます。きっとアニメ化の段階で90年代風にしようって流れになったのでしょうね。

 ノリが良くて、エロくて、どこか懐かしくて、実家に帰って来たような安心感で良かったです。お陰で最後まで楽しく見る事が出来ました。


 夏目友人帳 陸


 夏目はいつもの夏目でした。クオリティは相変わらずです。見ていて癒やされる作品はいいものですね。そうしてこの6期では、ついに一回も名前を返すシーンが描かれませんでした。それだけドラマが重厚になっている現れなのでしょうね。


 さて、ついに名取に友人帳の存在を知られて今後はどうなっていくのか……次シーズンは波乱の展開を迎えそうな予感がします。

 それでも夏目の事だから、うまく収まる所に収まっていくのだろうなぁ。


 ひなこのーと


 女の子ばかりの演劇アニメで今期のキララ枠(キララじゃないけど)なのでしたけど、フタを開けたらかなりエッチな作品でした。色々突っ込みどころも多かったのですが、全てエロいシーンが相殺してくれています。これ、女性目線で見たらどうなんだろ? 色んな意味で実にけしからん作品でありましたよ。


 しょっちゅうちびキャラモードになるし、個性的なキャラの言動は面白いし、コメディアニメとしての完成度は高かったと思います。


 武装少女マキャヴェリズム


 武闘ハーレム作品でした。主人公がきっちり強く、徒手空拳で真剣を持った敵に立ち向かう描写は展開的には王道な少年漫画っぽい感じでしたね。キャラクターも個性豊かで一筋縄でいかないところが面白かったです。

 こう言う作品に出て来る技の流派は架空な場合が多いですが、この作品では実際の流派を使っているとの事。だから戦闘シーンに謎の説得力を感じたのでしょうね。


 笑えるシーンも多く、たまに闇を感じるキャラもいたりしましたけど、全般的に見ていて楽しい作品でした。


 フレームアームズ・ガール


 コトブキヤダイレクトマーケティング宣伝アニメ。後、立川ご当地アニメでもありました。この作品は製作委員会方式を取っていない事でも一部で話題になっていたそうです。道理で作品が自由な訳ですよw

 この作品、フレームアームズガール達の自由なやり取りが面白かったですね。みんなキャラが立っていましたし。戦闘シーンはおまけですw


 リトルウィッチアカデミア


 春アニメではありませんけど、今期で大団円を迎えましたので。

 一言で言うと最高です。2クールかけたからこそ描けた絆と友情と団結。正直残りの7つの言の葉を見つける2クール目の展開は丁寧に学園生活を描写していた1クール目に比べ、駆け足気味に感じました。


 それでも最後に盛り上げるように畳み掛けてきた構成に流石TRIGGERだと感じましたね。最終回の盛り上がりはハンパなかったです。いい作品でした。


 ロクでなし魔術講師と禁忌教典


 この作品を一言で言うなら『ズドン』でしょうか? このワードは多分これからことあるごとにテンプレとしてネットの海を駆け巡る事でしょうw

 そう言う言葉を生み出せただけでも放送された価値はあります。


 この作品は『ゼロから始める魔法の書』とは対極の、話を切り詰めて出来る限り先の展開まで盛り込んだ作品でした。ラノベアニメの場合、こう言う構成の方が多いんですけどね。原作を知っている方の感想によると、重要でないシーンはバッサバッサカットされているそうです。道理でサクサク話が進む訳です。


 カットされまくりの説明不足な展開で更に大きな謎を残して作品は終わりました。主人公のロクでなし部分が十分に発揮出来ていないように見えたのはシーンをカットしたせいなのかも知れません。


 私としてはこの作品は『タルパ』と言う言葉が出てきた事、それが一番印象に残っています。こう言うマイナー? なジャンルにまでラノベは手を伸ばして来たんだなあと感慨深いですね。

 主人公が強そうで実は欠点だらけって言うのが、チート作品が多いラノベアニメの中で結構新鮮でした。


 笑ゥせぇるすまん NEW


 意外と声優さんが豪華な作品でした。中でも井上親子の親子共演のアイドルの話は秀逸でしたね。毎回の話のオチは現代に合わせてマイルドになっていて、そこは物足りなく感じたのですけど、NEWしか知らない人には結構いい感じで心に響いたんじゃないかと思います。

 とは言え、この作品の対象年齢は旧作を知っている世代なんですけどねw


 私がこの作品で一番印象に残っているのは洗練されたOPでした。このOPを見るためにこの作品を見ていた感がありますね。映像も歌も作品世界にピッタリ合っていたと思います。


 1クールで終わるのはもったいない作品でした。全てが1話完結の話なので、もっとストックを溜めて2クール以上で放送して欲しかったなあ。



 ふう、語った語った。2017春アニメは良作が多くて追いかけるのが楽しい悲鳴でした。とは言え、2017冬アニメの『けものフレンズ』みたいに圧倒的なブームを生み出すインパクトの強い作品はありませんでしたけど。それだけ『けもフレ』が特殊だったんですね。


 個人的に一番楽しめたのは『有頂天家族2』でした。あの世界観、心地良いですね。特に台詞回しが独特で味があって真似したいけど出来そうになくてぐぬぬ……。

 他にも面白い作品はたくさんあってちょっと語り尽くせません。これ以上文字数を多くするのもアレですしね。


 後、もうひとつ傾向があったとするならエッチを売りにする作品が目立ったって事でしょうか? 個別に語っていませんが、それが一番のウリの『sin七つの大罪』は当然として、『エロマンガ先生』『ひなこのーと』『つぐもも』『フレームアームズガール』等々エロ要素を隙あらば見せてきて、ちょっとどうなん? と思ったり思わなかったりw 特にひなこノートはねぇ、実にけしからんかったですw


 と、言う訳でそろそろこの長い駄文も終わりにしたいと思います。最後までお読みくださり本当に有難うございました。


 次の夏アニメは春に比べて好みの作品は少なそうなんですが、その方が時間に余裕が出来ていいかも知れません。その中でまた創作意欲を刺激するいい作品出会えたらいいなと思います。

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