ID-0

 と、いうわけで今回から2017年の春アニメの紹介記事を書きたいと思います。

 良かった、やっとネタが出来たw


 最初に紹介するのはID-0です。

 全編3Dで展開するこの作品、キャラの動きに見覚えがあるなと思ったら案の定サンジゲン制作でした。ブブキ・ブランキを思い出すのも当然ですw


 制作陣に監督 : 谷口悟朗、シリーズ構成・脚本 :黒田洋介、アニメーションキャラクター原案 :村田蓮爾を迎えると言う実力派クリエイターを揃えた鉄板作品です。

 3Dと村田蓮爾の組み合わせと言うと日本初のデジタルアニメ、青の6号を思い浮かべますね。アレはいい作品でした……(遠い目)。


 オリジナルアニメでまだ序盤なので語るのは少し早いですが、今まで見た内容だけで取り敢えず感想を書いてみたいと思います。


 まずこのアニメの舞台は遠い未来を描いたSFです。オリハルトと言う特殊な鉱石が発見、実用化された事で人類の行動範囲が宇宙単位になっています。

 このオリハルト、まだまだ謎の多い鉱石で人類に時空間移動等の恩恵を与えると同時に、扱い方を間違えるととんでもない事故を引き起こすものとされています。今の社会に置き換えるなら原子力が近いのでしょうか。物語はこのオリハルトを中心に語られていきます。


 主人公のミクリ・マヤは惑星連盟アカデミーの生徒で宇宙地質学で優秀な成績を収めていました。

 けれど色々あってハメられて、オリハルトの民間採掘業者のエスカベイト社に拾われます。マヤがこの会社で過ごす日々がこの作品の基本的なストーリーになっています。


 この作品のもうひとつの軸がアイマシンと言われるものです。簡単に言うとロボットなのですが、人の意識を転送して操縦すると言うこの作品独自のものです。

 体は安全な場所にあってロボが壊れたら意識だけを戻す事で操縦者の安全を確保するシステムのようですね。

 意識の転送技術もオリハルトの力を利用して実現しています。


 このアイマシンですが、意識を転送している間に元の体を失ってしまったりして一生アイマシンのまま過ごさなければいけない状態の人もいます。そう言う人の事をエバートランサーと言って、マヤを助けたエスカベイト社の社員の殆どはこのエバートランサーでした。


 作品タイトルのID-0とは、この作品のもうひとりの主人公のエバートトランサーから来ています。彼の名前はイド。エスカベイド社のエースで他のエバートランサーと違って固有IDが存在していません。記憶も失っているようです。IDが0なので社長からイドと言う名前で呼ばれています。

 マヤに匹敵する知識を持っているので、元は科学者なのではないかと推測出来ます。彼の謎を解くのも物語の展開のひとつなのでしょうね。


 このいわくつきの人々の集まるエスカベイト社は非合法ギリギリの仕事を受け持つヤバイ会社だったのですが、巨大惑星レベルのオリハルと鉱山を採掘した事をきっかけに本当に軍から追われる身となってしまいます。裏では怪しい人物が暗躍していた訳ですけれど。


 オリハルトと言う名前の語源はオリハルコンかな? 作中の扱われ方としては何かを転送させる事に特化した鉱物と言う設定のようですね。物質も精神も転送させてしまうと言う……。物語が進めば転送以外の使われ方もされるのかも知れません。


 宇宙空間を舞台に鉱夫が活躍するSFと言う事で、ちょっと昔のアニメ『おいら宇宙の探鉱夫』を思い出してしまいました。

 この作品、私はタイトルと多少のあらすじ程度しか知らないのですが、良質なSF作品として評判だったと記憶しています。全6巻予定だったのが人気が出なくて2巻で終わったと言う不遇の作品でもありました。


 アイマシンが活躍するので分類上この作品はロボアニメに分類されるのでしょうか?

 アイマシンのデザインも多種多様で、マヤの操るベーシックなタイプこそヒョロヒョロしていて見るからに機械人形なんですけど、エスカベイド社の社員のアイマシンはみんな個性的でロボ格闘ゲームに出てきそうなかっこいいデザインばかりです。


 エバートランサーの中には何故か辺境の星の希少生物のエバートランサーもいて、この動物キャラがかわいいんですよね。アイマシンの見た目も動物っぽいですし。とは言え、元の動物はEDを観る限りライオンっぽい立派な動物だったみたいです。言う事もよく聞くし、番組のマスコット的存在ですね。


 マスコット的存在と言えば、巨大オリハルト鉱石から現れた少女がいます。何故か猫耳で可愛い女の子。まだ謎ばかりですが、この少女が今後の物語の鍵となってくるのは間違いありません。彼女の機嫌を損ねれば隕石が降ってくると言う恐ろしい存在でもあります。


 この物語で暗躍するのが仮面の男と謎の御老体。今はまだ主人公達と全く接触していませんが、いずれは対決する流れになってくるのでしょう。この2人の胡散臭さはその見た目からだけでもはっきり分かります。軍も手玉に取るかなりの権力者みたいですね。


 まだ序盤なので舞台説明を中心にした話が多いですが、これからどんどん物語は加速度を増して面白くなってくると思います。特に本格SFの好きな方におすすめです。勿論それ以外の方でも楽しめる要素はてんこ盛りなので大丈夫ですよ! 作品のPV等を見て何かが引っかかった方は是非見てみてくださいね。

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