フリップフラッパーズ

 考えるんじゃない、感じるんだ。それがこの作品を最後まで見た上での感想です。

 ストーリーを理解しようとしても、語られていない部分が多くて想像で補うしかありません。これでよく企画が通ったと思います。勢いだけで作られたように見えて実はそう見えるように計算されていただけなのかも知れませんけど――。


 このアニメでまず気に入ったのは――このアニメを気に入った人の殆どがそうなのかも知れませんけど――あの幻想的なEDです。正直このEDの雰囲気は秋アニメで一番好きでした。あの曲の雰囲気のような物語が展開するのだと多くの人が期待したと思います。


 そもそも2人の冒険の舞台になるピュアイリュージョン自体がよく分かりませんからね。ネット辞書を読めば詳しく記載されているかも知れませんけど、今回は敢えてアニメを見た自分の印象だけで書いていきたいと思います。


 アニメ本編ですごいと思ったのは初めて2人が変身したあの回くらいでした。あまりの暴走具合にテンション上がりましたね。

 この作品、雰囲気アニメに分類されてもいいのかも知れません。訳が分からないのに何故かそのまま続けて見てしまうと言うか……。不思議な魅力はありましたね。


 こう言う作品って下手に伏線回収しようと説明に入ると途端にチープになってしまったりしますよね。謎の敵と戦っていると思ったら同じ人類でしたーとかになると興醒めしちゃうでしょ。しません?

 そう言う意味では説明しない所は一切説明しないと言うこの作品のスタンスは正しい気がします。語らない所はそれぞれの想像で補ってね、みたいな。最初からそう言う意図があったかどうか分かりませんが……。


 何だかんだ言って毎週楽しみに見ていたので、私は制作陣の手の上で踊らされてしまったなと思います。

 思わせぶりな展開をしたり、痛快なアクションを披露したり、強引に力技で納得させられたり、予想通りのお約束の展開にワクワクしたり……。


 私がちょっと面白いなと感じた放送回ですらネットの評判が散々だったので、このアニメのファンはかなり少ないのかも知れません。昨今のアニメ供給過多な状況でシュールな作品と言うのは少々分が悪いのかも知れないですね。

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