読んだ本の数が多ければ多いほどいいと言う風潮
先日、ツイッターのTLを見ていると、とある小学校の取り組みが紹介されていました。色々工夫を重ねて児童達が多くの本を読むようになったとその記事では伝えています。本と触れ合う機会を多く作ると言うその取組み自体は悪くないように思えるのですが、その記事を紹介した人のつぶやきはこれは大っぴらに宣言していいものじゃない、的なものでした。
何故紹介した人が否定的だったのかと言うと、その取組みが児童達の嫌いな本も読むようにしようと頑張っている、風な感じで紹介されていたからです。読みたくない本まで読ませるのはけしからんと言う訳ですね。
そこで私も思ったんです。読む本の数が多ければ多い方がいいと言うのもどうなんだろうかと。すごく単純化されているじゃないですか。じっくり読まずにひと通り目を通して終わりみたいな読書になってしまわないのだろうかと。
大人でも基本そうだと思うのですが、相手は子供なので嫌いな本はやっぱり読まないと思いますし、どんどん数多く読めばそれでいいと言うものでもないと思うんですよね。
例えば星の王子さまは読む年齢によって意味が変わって読めると言います。良質な本には一度読んで終わりではなく、何度も読んで意味を深く感じ取れる質の高さがあると思うんですよね。
だから冊数にこだわるのは方向性がずれているんじゃないかなと。少なくとも、そう指導するべきではないんじゃないかなと思うんです。本人が好きで乱読している分にはいいのですけどね。
そりゃ、普段読まない本を読んでみたら意外と面白くてハマったとか、そう言う事もあるとは思います。だから匙加減が難しいんですよね。
ただ、少なくとも何を読むかは個人の自由意志で決め、多く読んだ方が成績の利点が大きいとかそう言うのはやめて欲しいと思うのです。
どう言う方針にせよ、押しつけがないといいな。強制や命令は心が素直になりませんからね。読書って好きなものを食べるように好きで読むものですから。
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