ディストラクションベイビーズ
この映画も上映終了間際に観てきました。ズートピアとハシゴしたんです。片や楽園がテーマの作品、片や暴力がテーマの作品。一日で両極端の作品を観てしまいました。その日は頭がフットーしそうでしたw
と、軽いネタを挟みつつ、この映画の感想です。一言で言えば上映後に残るものが暴力描写だけの作品でした。監督が想定するこの映画の楽しみ方がそれで良かったのかどうかは分かりませんが。
まず最初になぜ私がこの映画を観ようと思ったかなんですが……作品の舞台が地元だったからです。それだけ。見た事のある場所が映画の舞台と言うだけで地元民は興奮するものなんですよ。
キャストも豪華ですよね。柳楽優弥と菅田将暉とか……。そう言うキャスト目当ての人も多く映画館に足を運んだのかな。
で、最初に話した通りこの映画のテーマは暴力です。無軌道な暴力。理由なき暴力。これが若さゆえの暴走なのかどうかは分かりません。この映画での暴走する暴力には特に理由付けがなされていないんです。傍から見たら頭おかしいとしか見えないような人が衝動に任せて暴力を振るうだけの映画なんです。見た後にも残るものもそれだけです。
しかし何でこの映画の舞台が地元なんだろう?松山とか平和なところですよ。話によると監督が地元の酒場で聞いた武勇伝がベースになっているみたいですが……元ネタの話も聞いてみたいなぁ。映画を観た人が松山を怖い街だと誤解しませんように。
ただ、私、松山市民じゃないんで、もしかしたらガラの悪いところは本当に相当ガラが悪いのかも?って言うか知らない事は知らないままでもいいかな。怖いし(汗)。
それと、この映画のすごいところはほとんど音楽が流れないところです。確かにこの作品は余分な音楽は必要ない気がします。
ただ、全然流れない訳ではなくて、映画の冒頭とかでは音楽が流れます。その代わりすごく耳障りの良くない音楽です。これから始まる映画の内容を予感させるような……。
暴力キャラが主人公ですけど、その強さはある程度常識的な強さで描写されています。タイマンなら無敵なくらい強いんですけど、複数に囲まれたらボロ負けするし。負ける描写を観た時はリアルだなって思いながら観てました。
ただ、攻撃力は常識の範疇内ですけど、回復力はチートレベルです。入院レベルのダメージを受けてもいつの間にか普通に復活してます。怖いわ!
ストーリーはあってないようなものですけど、夜の街の描写はしっかり設定を盛り込んでいましたね。盛り込んではいたけど深くは描写しない、テーマに忠実な作品でした。
この映画、観る人を選びます。普通の人にはまずお薦めしません。何故なら物語の中の問題が全く解決されないまま映画は終わってしまうからです。
映画を観ていたら途中で終わりですって言われたような……描きたいテーマが描けたから終わり!って言う感じなんです。
暴力を振るう人、その暴力に魅せられる人、その暴力に巻き込まれる人。この三人が辿る末路は描かれます。詳しく書くとネタバレになるのですが、本当にスッキリしないですよ。暴力描写も基本的に素手で殴るだけなんで泥臭いですし。
ただ、観た後に何かは残る気がします。娯楽映画と言うよりはアートに近いのかも。
普通の映画に飽きていて、当たり前の終わり方じゃなくても大丈夫で、暴力描写に耐性のある方は見ても大丈夫かな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます