明日に向かって
AZUNA☆
プロローグ
「イタッ!」
私、
「やめてよっ!痛いじゃない。」
机の角に額をぶつけた私は相手をにらみつける。
「フフフ。わざとじゃないんだから仕方ないじゃない~。」
にらみつけた相手とその後ろにいる仲間がゲラゲラと笑う。
「私があんたに何したって言うの?何にもしてないじゃない!よくこれでモテるよね。」
皮肉を込めていった私に、
「あんたねぇ、この学校で一番人気のある、
後ろの取り巻きの一人が睨み返す。
「美月様のお父様はこの市の市長なんだからね。教育委員会だって美月様のお父様の前では何にもできないんだから。それにこの美貌!日本人ではありえない金色のウェーブがかかった髪!目は真っ青!真っ白い肌で、スタイル抜群!英語がペラペラ。文句なしの美少女じゃない!」
「なによ。どーせただのぶりっ子じゃない。よく“様”なんて言えるよね。私、いじめられる覚えないし、あんたたちがいじめを楽しんでる意味がわかんないよっ!」
「いじめってやってみると楽しいのよ?あんたは一生これを味わえないと思うけど。」
美月が口元に笑みを浮かべる。
「あっそう。別に味わいたくもないけど。」
「ふーん、そっか。もったいないっ。」
「わかったらもう帰っていい?あんたとは話したくないの。」
「ダメぇ~。まだ遊び終わってないでしょぉ??」
「クスクス。」
後ろからまたもや笑い声があがった。
「バイバイ!」
私は強引に帰ろうとした。すると、
「今帰ったら明日どうなるかわかってんのっ?」
後ろからとげのような言葉が飛ぶ。
「…。」
無言のまま、そそくさと教室を出た。
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