心を閉ざした探偵

ARISA

初対面

うーうーうー

パトカーのサイレンが鳴り響く。

「これは…自殺…ですかね。」

「ああ。おそらくな。」

警察はビルの屋上を見上げた。

15階くらいあるビルの上から10代くらいの男が落ちたと通報があった。

「これは他殺ですね。」

「!?」

警察は驚いた。

無理も無い。

立ち入り禁止区域に名門校・永星学園の制服を着た男子高校生がいるのだから。

「おい!ここは立ち入り禁止だぞ!」

「ああ。申し遅れました。僕は探偵で永星学園高等部1年の橋本朔弥です。以後、お見知り置きを。」

「た、探偵だと⁉︎」

「ええ。探偵です。」

探偵を名乗った少年は白い手袋をはめ、現場検証をした。

「おい!勝手に触るな!」

「…ここ、見てください。」

少年は警察の話を聞かずに現場検証を続ける。

「朔弥様!こちらを見てください。」

彼女は橋本朔弥のメイド如月蓮夏(きさらぎれんか)。

「ん?…。」

そこには女物のピアス。

被害者は男性でしかも耳には穴は開いてなかった。

「犯人は…女?」

朔弥はやけに長いコートを羽織って戻った。

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