青い海に沈む瞳。
加穂留
前書き
「お願いします。俺の代わりに唯斗がハルを幸せにしてやってくれ!」
広い廊下に声が響き、通った人がこちらを横目で見ていた。
「・・・悠今更、俺に託すのか?ハルのこと嫌いにでもなったか?」
「いや、そうじゃない・・・俺はハルを愛してる。」
悠は寂しそうに目を伏せた。
唯斗はカッとし、悠の胸ぐらを掴み壁に押しやった。
「じゃあ、なんで!!ハルはお前のことを愛してるんだ。
俺がどれだけ愛していたとしても・・・・・。」
唯斗は思い出すように叫び、そして涙を流した。
「こんなこと誰にも頼めない。お前以外にハルを・・・幸せにできない。」
「俺はハルは好きだけど悠のみたいに幸せになんて出来ないよ。」
「うん・・・唯斗のやり方で幸せにしてくれ。」
悠は悔しそうだが、ホッとしているような顔をしている。
唯斗の涙を拭き、悠は頼むといい広い廊下を歩いていった。
青い海に沈む瞳。 加穂留 @garakuta6895
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