第5話 僕がさくらを好きな理由

さくら咲くキャンパスで

君とであったあの日は遠い

友だちと笑って歩く君の長い髪

輝いて眩しすぎて目を逸らした

僕はベンチでキングを読んでいた

遠くからテニスボールの弾む音

風もなく春うらら


やっと声をかけた食堂で

本は好きかと聞いてみた僕

嫌いじゃないけど映画の方が好き

そうかゴジラはすごいよね

見た事無いわ、ラブロマンスがいいの

噛み合わなかったね、僕達


それでも新緑の頃には

一緒にランチを食べていた

それから何度もさくらの季節が過ぎた

僕がさくらを好きなのは

あの日君に出会ったからさ

今日は花吹雪

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