ポケットコスモ
@tako5566
文豪
ある文豪は知り合いの技術者にこう言った。
「私のような小説家になると、昼も夜も、休む暇も寝る暇もなくペンを走らせねばならん。なので君が前に話した人工知能の件について詳しく話してくれないか」
「ああ、この人工知能は素晴らしいよ。対象の人間の思考パターンを読み取り、その人の考えや主義、思想から文章を作成し、その人が使うであろう語彙や表現、さらに文章の癖まで完璧にコピーし、どんな君のファンでも、絶対に見破れない小説を作成するんだ」
文豪は思わず感嘆の声を漏らす。
「ほほう、なんと素晴らしい! これさえアレば私が何もせずとも勝手に小説を書き上げてくれるということか」
「その通り。早速試してみるかい?」
「ああ勿論だとも!」
その日を境に、文豪の小説は驚くスピードで発刊された。
しかし同時に彼の作品に「だるい」や「面倒くさい」などの言葉も多くなっていった。
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