緞帳 -大鳥邸の怪異ー
順番
0. 梗概
杯を持っての独白
大鳥邸の蔵には、朱塗りの杯があると伝えられています。
ただ、その杯は人間の髑髏から作られている、とのうわさがあるのです。
皆はさまざまなうわさをするのです。
その杯で酒を飲むと願いが叶う、だとか。
あるいは髑髏の呪いに逢う、だとか。
蔵の中に恐ろしい鬼がいる、とか。
はたまた、そんな杯はない、というものもおります。
ですが、確かに大鳥邸の蔵には、そのようなものはありません。
確かに、ありません。
…わたしが知っているのはそれだけです。
あの蔵の行李には、みにくいものが這入っているのです。
--------------------
誰もいない舞台があります。
中央にはあらかじめ銚子と杯が置かれています。
“主人公”がとぼとぼと歩いて、中央にとどまります。
そして、その場に座ります。“主人公”はさめざめと泣きます。
銚子から杯へ注ぐ動作をして銚子を置き、両手で杯を持ちます。
ここで“主人公”は泣き止みます。
静かに高く持ち上げ、独白をします。
独白を終えたら、杯を静かに下ろします。
舞台の明かりが消えます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます