なさけない人


空の血が 降ってくる

白いおべべを 染めていく

化石になった 私の心を

ふよふよと 干ししいたけみたいに

戻していくのだ

けれども なさけない私の心は

弱くてもろいものだから

ぱきんぱきんとかけている

ざあざあ当たったところから

ぶしう、と噴き出す 私の血潮

あまりに痛いものだから

欠けてしまった なにかを

探してみはするが、

不器用で なさけない 私は

また 新しいところに

心をぶつけて 欠けさせて

あろう事か そのまんま

置いてきてしまう

あゝ、雨は嫌いだ

さわやかで 生き返るようで

大嫌いだ

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