スカート

原っぱを歩いていた


きみの白いスニーカーが


あおい若草を踏むたびに


さくさくと音を立てていた


てれくさいね


つぶやいた君の


長いスカートが


浅葱色の風に揺れた


うつむき気味に頬を染めて


きみはそっとわらった


デートとも言えない


ただふたりで歩いていた


それだけだったけれど


何となくしあわせだった


でも きみは風の向こうに


行ってしまったから


僕は追いかけてしまうんだ


今も若草を踏む音が聞こえると


ふりむいてしまう


きみはそこにいないのに

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