もし日本兵達が異世界に転生したら

ネムッチ

序章

第1話 異世界に転生!突撃する!!

私は女神ソルティア。私は今非常に困っています。私の仕事は異世界に異界の勇者を送り込み、魔王を討伐させる仕事についているのですが‥‥‥。


「ここはどこだ?」「天皇陛下万歳!」「ばんざーい!」「敵機発見!攻撃許可を求む!」「ダメだ!」「ダメだ!」「了解!」「許可します!」「ダメだ!」


‥‥‥何なのこいつら?




◆日本兵士。それは鋼の心を持ち、天皇陛下に忠誠を誓い、散っていった者達。


◆日本兵士。それは厳しい訓練の中で、重火器をマスターし、火薬さえあれば一騎当千をも出来る者達。


◆日本兵士。それは異世界に行くと歴史すらも改革する者達のことである。






(とりあえず話はしたほうがいいわね。)


「こんにちは、勇者の皆さま。」

「!誰だ!そこの貴様!」「「!!!」」


(‥‥‥だから何なの?そのチームワーク。)


「私は女神ソルティア。天界に君臨する、神のひとりです。」

「‥‥‥神だと?神は天皇陛下だけだ!!貴様、さっきからよくわからない言葉をだすが、まさか英国のスパイではあるまいな!!」

「「‥‥‥‥!!」」


(もう何なの?こいつら‥‥‥。)


「違います!英国っていう国は知らないけど、私は正真正銘の神様です!!」


(もう本当に何なの!!こいつら私のことをお前とかこいつとか!私は女神なのよ!神様なのよ~。)


「ぐすん、ぐすん。ひどいや、ひどいや。」


女神はその場で泣き崩れた。


「我々の勝利だ!ばんざーい!」


「「ばんざーい!」」


「もうお前ら地獄に落ちてしまえば!?」


(失敗だ、私にこんな仕打ちをする者達を召喚してしまったのは大失敗だ!)



「どうすればいいの~?異世界~。」


(でも、私は女神なの。こんなことでへこたれていたら先輩女神様に笑われてしまう!)



「女神(仮)、ここはどこなのか説明しろ。

私は確かに零戦で敵戦艦に特攻し、天皇陛下にこの身を捧げたはずだ。ここは死後の世界なのか?」


(あ、普通な奴もいるんだ。)


「ここは貴方方がいた世界とは違う世界、いわゆる異世界よ。死後の世界ではないわ。

きっと貴方は命を落とす前に転移したのね。」


「さきほどから異世界だの、転移だのよくわからないが、何故我々はここに呼ばれたのだ?」


(来ました!女神の最大の役目、魔王退治の説明!女神としてここは絶対に外せないわ!)


「この世界には魔王と呼ばれる者がいます。

その者は人類や多種族に多くの被害を及ぼし、世界の歴史である神の筋書きグランドログが改変されてしまう恐れがあるの。それを阻止するべく私達神が異界から勇魂を持つ者、勇者を召喚して世界を救うのよ!」


にやりと口を歪ませる。この台詞は女神にとっての憧れ中の憧れ。これで堕ちない勇者はいないわ!さあ、イエスといいなさい!


だけどそいつは私の予想を遥かに超えた。


「‥‥‥それは、我々にどんなメリットがあるのだ?」


「へ?」


あまりのことにだらしない声が出る。


「‥‥そ、それは、そ、そう!この世界を救った英雄として皆から祝福されるわ!」


「それは結果論に過ぎん。我々が求めるのは評価ではなく、質量のある結果なのだ。よってそちらの要望を聞くことは出来ない。」


「‥‥‥‥。」


思考が停止していた。普通の勇者は異世界と聞いただけで返事する、鴨だったのに。

こいつらはちゃんとしたメリットを求めてくる。こいつらを私が導くと言うの!?


状況を理解した時はこう叫ぶしかなかった。



「‥‥無ぅ理ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!私は、新米女神なのにぃぃぃぃ!!!こんなのを導けないわぁぁぁぁぁ!!!」









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