第2話 平凡_1
ザアァァと外では雨が降っていた
6月としてはかなり暑かった気温が長続きしていたせいか
今日はちょっと肌寒い
ブレザーが欲しい、と思うも衣替えのせいで
そうもいかないのである
_今日も五月蝿い。
火曜日午後の六時間目
七時間目と言う存在が無いこの辺境の地にある学校では
この授業をやり過ごせば下校出来る
そのせいか、いつも五月蝿いクラスメイト達が
いつも以上に騒いでいた
「うるさいんだよ、馬鹿が」
疲れからかイライラが募り
ボソリと毒を吐いた
もうすぐ期末テストがあるのだから
少しは授業に集中して欲しいものだ
「ほらーうるさいぞ」
先生が注意して一度は静まるが授業が進むとまた騒ぐ
_そんなに地理の授業が嫌か
まぁ…僕も同じ事を思っているけど
それでも一応真面目なフリをして授業を受けときたい
平常点位は取っておきたいのだ
なんせ勉強が出来ないせいでこの受験合格率80%と言う
有り得ない数字を叩き出している高校に入ったのだから
他の人間も一緒、勉強が出来ない。
その理由なんてこのクラスを見ただけでも一目瞭然だろう
中には僕みたく「得意な事以外は何も出来ない」の人間も居るが
クラスの大半は「他人の話を聴かずに
ここまで来てしまった」の人間、
社会に一番通用しなさそうな人達である
そんな人達がこの学校の生徒の大半を占めていたりする
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