いつでも 独り酒 

ダーティサンチェス

初めて相席居酒屋に行ってきた。その他2件

「ジャケット丸被りじゃーん」


 久々の友人との再会に僕もテンションがあがる。

彼も僕もベージュのジャケットでやってきていた。

だが彼は高級ブランド、僕のは聞いたこともない安物だ。


ともかく今日二人がこうして再開したのは新潟にできたと言う相席居酒屋に行こうと話していたからだ。ちなみに友人は既婚者である。


そもそも相席居酒屋とは何か?女性は無料。何時間居ても無料。男性は30分毎にお金がかかる。そして男性と女性が相席で酒を飲む。それで飲み放題の食い放題と言った何ともこの世の中をシンプルにしてくれるシステムを持った居酒屋なのだ。


万代のスタバで、出会った僕たちは早速相席居酒屋に行く前に腹ごしらえをしようと言う事で居酒屋を探して歩き出す。新潟駅前から万代まで対して距離はないが僕が得意とするのは駅前の弁天方面、ほんの少し行くと万代地域になるのだがその辺の飲み屋はまるで行った事がなかった。


ふらふらと、どこに行こうかだの近頃はどうだ、だの話ながらやっと決めた店は階段を上がって2階が入口になっている居酒屋だ。 


店員に尋ねると更に階段を上がり、三階のテーブル席に案内された。僕は早速灰皿とビールを要求する。土日となればどこの居酒屋も混んでいてだらだらと待ち時間を過ごす事になる。そうした中で友人がいるのは心強い。ドリンクを持ってきてもらう間にフードメニューに目を通し、2品程頼んだ。万代方面の居酒屋は少々コスパが悪い印象がある。店内は随分洒落ているからそうした要素が好きな人には何も問題ないだろう。だが未だに灰皿が届かないのはどういう事か。辛抱強くない僕は携帯灰皿を取り出してやっと一服にありつけた。するとしばらくして灰皿を持ってきてくれたので、そちらに灰を落す事にした。友人はその様子に若干キレ気味だった。彼はサービス業なのでそうした対応についてはうるさいのだ。僕はかっこつけて辞めろ辞めろ楽しく飲もうやと諭す。彼の場合、酔うと大体説教と高笑いをローテーションしだすのだ。


しばらくしてやっとつまみが届く。僕らが頼んだのは鶏肉とチーズだった。実際には随分かっこいい名前が付いていたのだが今となっては思い出せない。ただチーズは香ばしく焼いてあっておいしく食べる事が出来たし、鶏肉も色々な部位が盛り合わせてあり、見た目は串から外した焼き鳥だ

だがこれまたおいしかった。

そうしたつまみを食べている間に、ビールからハイボールやらチューハイやらちゃんぽんさせてもらい勢いをつける。よっしゃ行くぞと勢いをつけて店を後にしていざ、相席居酒屋に向かうのであった。



初めて入る相席居酒屋に期待が高まる。

エレベーターに乗りいよいよたどり着くとなんとまあ

入り口でたくさん男が待っているしかも女の子もたくさん待っているのだ。

予約表を見るとびっちり名前が書きこまれている。

諦めて出ようとすると友人が予約だけしておこうといいだして

結局空きができたら電話がもらえる事になった。

さてそれまでの時間をどうしようかと言った所であそこでいいよと友人が言うのであそこへ連れて行った。

そこで飲んでいると相席居酒屋から連絡が来たのですぐに向かう事になる

時間はすで0時を過ぎていた。



そういうわけで相席居酒屋へ僕たちはやってきた

だけどもそこで更に待合室のような場所でパスカードを持たされて待たされるすでに待っている男達と軽く会話をするのだが

ここでも友人がうざい

彼は一度でも輩に絡まれた事が無いのだろうか

輩と言うのは本当に大変に面倒な存在で散々口撃はするのに

手は後ろに回してその癖

体だけぐいぐいと近づけてくるのだ

世の中には埋めたり沈めたりする人達が

何食わぬ顔でまぎれているのかもしれないと

思って生きていればそういった行為に出る事は無いと思うのだが

それが酒の恐ろしさでもあり魅力でもある

ともあれ僕と友人は

いよいよ相席居酒屋で女性と相席する事になった

だがその詳細についてはここでは詳しく書かない事にする

端的に、あくまで僕の感想を言うのなら

本当に金がない人達のたまり場と言った感じだった


ともかくそこで1時間程いただろうか

今思い出しても友人が悪酔いしていたと思う

酔うと誰彼かまわず説教をし出すのだ

いつか痛い目にあってほしいと説に願う


そうして疲れ切りながらも

さらに僕たちはもう一軒店に入った

深夜食堂58ページ

この頃には僕は散々に疲れ切って酔っぱらって

もはや記憶も定かではないのだが

それでも飲んだ酒と頼んだ食事は思い出せる


いぶりがっこ、、、燻製たくあんと栃尾の油揚げ

飲み物はリンゴの酒ハードシードルだ

いぶりがっことは漬物の大根が凍る事を防ぐ為に

何やらした秋田の伝統的な漬物、、、らしい

確か囲炉裏で燻すんだったかな


栃尾の油揚げといえば新潟の意識高い(語弊がある言い方だ)系の居酒屋では定番のメニューで普通の油揚げと違うのはその大きさと2度揚げ製法だ

その結果普通の油揚げとは比べものにならない程おいしいらしい

その時確かに食べたのだがぐでんぐでんだった僕には

その深い味わいを芯まで楽しむ事は難しかった


ともかくそこでぐだぐだした後僕たちは別れた

友人はもう一度相席酒場に行こうと散々繰り返していたが

次の日、、、しらふの時に確認すると行きたいの?みたいな反応だったので本当に彼には本当にもうどうしようもない奴だなみたいな感想を抱いた

なんでこいつに嫁が居るんだ。僕ももう少し横暴な人間になったらいいのかな

そんな事を思わせた一日だった




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