それは言葉の海で
それは言葉の海で
沈殿した、感電しかけたロックンロール
ギターの弾けない僕が
何気なく、何となく、レコード回して
指先で、輝くカケラが一つ二つ
歌の下手な僕が、棒読みな台詞で
音程を外して、崩したブロックに
フラッグ突き立てて
ここにいるんだ、ここにいるんだと
叫んでいるんだ
それはとてもとても、不器用で
今か今かとチャンスを逃す、
陰差す、カタルシス ゆえに語る知る
センチメンタルなパンクスで
拳を振り上げても、何も変わらない世界
変わるわけ無い正解
地軸の位置を変えない限り、
世界の流動は絶え間なく
理想の空洞は瞬く間に
Airに溶け込んで
諦めた途端に老け込んで
そんな余裕も時間も無いから僕たちは
それはとても、無気力で
緩慢の海で、充満している可能性を肥満させ
鈍らせて、光らせた黄金の塊
そんなの意味は無いから、価値も位置も無いから
無知なヤツらが喜ぶだろ?
朽ちて初めて、気付くだろ?
それは言葉の海で
沈殿した、感電しかけたロックンロール
擦れた声で、裂かれた痛覚を辿りながら
巡り会いながら、手繰り寄せて、お互い肩を抱き合いながら
傷を嘗め合い、馴れ合いじゃない言葉の海で
藻掻いて拳を突き上げる
Airに溶けない僕たちの言葉を
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