波紋
揺れる
風で
波紋の輪を広げて
笹の船を浮かべて
行く当てのない旅の
幸運を祈りながら
いつまでも
いついつまでもを
殺すことを決めたんだ
揺れる
感情も
相乗する
人と人の噂も
四十九日で生きた証も
ボタン一つで消せるなら
九十九折の
感情ごと殺してくれたらいいのに
揺れる
ゆれる
触れる
濡れる
狂えるくらい
愛おしさが
どうして
こんなにも
楔打つの?
揺れる
風で
波紋の輪を広げて
笹の船を浮かべて
行く当てのない旅の
幸運を祈りながら
今この瞬間しかない
風景を焼き付けるように
書き殴るのは
時間という表現だけで
あなたを殺させたくない
ただ、それだけなんです。
たった、それだけのことなのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます