ナツダック会長






SSUさすらいのユタ

ユターシャの美しさに

すっかりやられてしまったSNS

ご存知

スーパーナチュラルサラリーマン夏田古文時その人である


島の空気は澄んで

夏田古文時は思い出す

夏休みを謳歌する心得としてこの島に来島せし由来を


気がつけば

恋の高鳴りの自由飛翔を快諾せし島の青空なりせば


ああ

SNSスーパーナチュラルサラリーマン夏田古文時ともあろふ者が


水牛ごときを追いかけていたなんて


なんて御馬鹿さんなんざんしょ


夏田古文時はユターシャをオープンカーに乗せて

水牛やらナカンダカラやらの居るロードを避け、潮風ロードへと左折した


潮風ロードをひた走るオープンカー


お幸せな夏田古文時の夏休みでした






トキオ空港からナツダック本社にタクシーで移動したのは


御存知

SNS(スーパーナチュラルサラリーマン)夏田古文時(ナツダコブンジ)その人である


深夜にもかかわらず

ナツダック本社に呼び出された夏田古文時


「会長が

屋上の畑でお待ちです」


たいして美人でもない女性が冷たい声で告げる


夏田古文時はエレベーターで上がりながら


「ユターシャなんかと出合わなければよかった、おかげで、どの女性もブスにおもえる、それにしても、このビルの屋上に畑があったなんて初耳だ、ナツダックの会長……、まだ会ったことのない、噂さえ社員間で交わされた

ことがない…」


やがてエレベーターが屋上に届いた

屋上に来たのも初めての夏田古文時であった


ナツダック本社の屋上は

真昼であった


御存知SNS(スーパーナチュラルサラリーマン)夏田古文時(ナツダコブンジ)の乗ったエレベーターの速度が遅すぎて


深夜に一階を出発

屋上に着いたのが真昼


「いや、ナツダック本社は高層ビルではあるが、一階から屋上までエレベーターで数時間かかるほどの宇宙的規模の高さではない、いったいどうなって

いるんだ………?」



屋上は


屋上というより


屋外である……


というより


そこは

夏田古文時が冒険を繰り広げたあの南の島に

そっくりの場所であった


いや


南の島そのものであった


農道の遠くから近づいて来るのは……

水牛である


紛れもなく

水牛は


ぎゅうちゃんこと水田水遁(ミズダスイトン)その牛である


そして

ぎゅうちゃんの背に乗っている人物は……


水田水遁(ミズダスイトン)に乗っている人物は


ナカンダカラその人であった







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