王と未来世界

くると

神話

プロローグ

 かつて、神話の時代があった。


 それは美しい世界だった。3人の王を除いたすべての生命が1人の王から生れ落ちたからだ。

 争いはなく、食べる事にも困らず、生命は生きていた。


 しかし、その平穏は唐突に終わりを告げた。

 

 異界からの侵略者――邪神じゃしんと呼ばれる、1柱の神が現れたからだ。

 邪神は3人目の王に告げた。


「斯様な世界に生れ落ちしともがらよ。何故、原住の民と生きている?」


 その言葉は3人の王を引き裂く、恐ろしい力を秘めていました。


 しかし、3人目の王――命を司る王、すなわち命の王――は2人の王を説き伏せ、邪神と戦いました。


 邪神と3人の王は拮抗した力をもっていました。

 やがて、邪神は1柱だけでは勝てないという事に気が付きました。


 そこで邪神は、命の王と同じように生命を誕生させたのです。

 ですがそれは――禁忌に触れた魔の異物。異端と化した異業種フェイカーだったのです。


 異業種達の力は凄まじく、形勢は邪神に偏っていきました。


 

 

 

 

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