エピローグ
僕と彼女のリア充ライフは
俺――武野遙々について少し話そう。
愛知県で生を受け、小学校四年生の頃、親の転勤で香川県へと越してきた。
現在十五歳で、中高一貫校に通う現役の高校一年生だ。
友達はそこそこいて、特別誰かから嫌われていることはあまりないと思う。
いじられキャラとして、毎日友達にからかわれる日々を過ごしている。
彼女は欲しいが、フラれること人生で五回、彼女いない歴イコール年齢であった。
ルックスはよくはなく、身長は低め。くせっけのあるボサボサの髪に、何の変哲もない黒の眼鏡。
勉強はやってはいるが伸び悩んでおり、スポーツも大の苦手だ。
部活は文芸部。
二次元オタクで、将来の夢はライトノベル作家。
そして、自分に自信が――なかった。
だけれど、今は素敵な彼女と出会い、そんな自分に誇りを持っている。
そんな、少年。
念願だった大切な人ができた。
こんな俺でも、大切な人ができた。
俺は、少しは変わることができただろうか。
ああ、確かに変わった。俺は彼女に出会って変わった。
彼女に出会って、変わらない道を選んだ。
変わらなくったって、彼女は離れていかない。無理に変わろうとしたら、きっとお互いが不幸になってしまう。
足りないところは補い合っていけばいい、辛いことがあっても支え合っていけばいい。
好きとは口には出さないけれど、いつも想っている。それはたぶん、彼女も同じだ。
だけど、これだけは言わせてほしい。彼女に感謝を伝えるならば、きっとこの言葉が一番いい。
大好きだよ――
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