そこで見ている

 その花は眩しいほど黄色くて

 いつも僕たちを見下ろしている

 沢山の仲間と共に


 車の行き交う道の傍で

 気まぐれな風と戯れながら

 でも誰も見向きもしなくて


 どうしてだろう

 だってこんなにも鮮やかなのに

 こんなにも美しく整っているのに


 彼らは何処にでも居て

 気が付かないほど有り触れていて

 そしていつだって夢のように光ってる


 そうしていつまでも見続けているんだね

 朝も夜も同じ顔して


 どうだい?変わりはないかい?

 どんどん愚かになっているだろう?


 薄いベールに包まれた空

 今日は一日曇りだと言う


 花はただ

 何処までも黄色い

 厭きれるほどに

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る