星の下の夢

 そうさ、立ち止まっている場合じゃない

 ほら、見る見る内に山が色付いている

 風に乗ってイチョウが辱められていく


 焚き火の恋しくなる季節

 人は自然と集まってくる

 何でもない会話にも笑顔こぼれて


 寂しがり屋は少しでも隙間を見つけると入ってくる


 長い旅をして来たんだね

 暖めてあげるとも

 だからもう泣き止んで


 いくつも重ね着をしても

 目の前の景色は寂しくなるばかり

 道端に重なっていく命のかけら

 僕らはそうやって肌で年月を刻んでいく


 お日様も急ぎ足で駆けていく

 こんなに長い夜に星たちはとても元気だな


 じっと見ていても流れ星には出会えずに

 くしゃみを一つ空に混ぜてみたりする

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