物言わぬ空気

 風が止んだ

 ふいに訪れる静寂

 頭の中も真っ白


 何をしてもしなくても

 何でも自由なこの世界

 だから今夜はぼおっとしよう


 目の前にある沢山のガラクタ

 いつも出番を待っている

 それは時間が置き去りにした過去の遺物


 生きてきた証がこの部屋の全てなら

 全部なくしてしまえばそれはリセットされるのかな?

 そして0になってまた1から歩き出すんだ


 日々常に忘れていく

 流れる時間を前に永遠なんてない

 きっと全ての存在が無意味なんだ


 もう眠ろうか

 夢の中で遊ぼうか

 夢も現実もただ今を生きるための仮初の実象


 全ての存在は

 生を繋ぎ未来へ灯す篝火の、その足場でしかない

 そう、それだけでしか…

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