雨待ち唄

 空は一面すりガラス

 当てにならない天気予報は

 50%の確率で晴れると告げた


 重い空気に押し潰されそうで

 滲み出る汗はただ服を湿らせていく


 眠りから覚めたカタツムリが目の前を横切っていく

 こんな天気に何処にいくの?

 こんな天気だから何処かにいくの?


 風が早苗と遊んでる

 そして波紋が徐々に広がっていく


 見上げると小粒の涙たち

 悲しみはやがて大地を洗い流すだろうか


 そう言えばさっきから雨乞いの儀式が続いていた

 きっと彼らが呼んだ所為だろう

 降り注ぐ恵みに感謝の唄が染み込んでいく


 一晩中の雨音で

 せめて心地良く眠ろうか

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