大学生

1-復活のきざし


大学生活はとても充実していた。

初めての環境と自分自身と向き合うこと、周りに自分自身をわかってもらうこと。夢を叶えること。そして、僕を支えてくれた人ができたこと。そんな4年間になった。


最初から知ってはいたけど、その大学のサッカー部の監督は僕の中学時代のチームの監督だった。もう1年以上サッカーはしていなかったし、自信がなかったから、部活に入るかは悩んだけど、監督がその人だったからもう一度チャレンジしてみようと、サッカー部に入ることにした。でも、やっぱりいざ練習に行ったら、そのやっていない期間があったから周りとの差が歴然としていて、心が折れそうになった。でも、ラストチャンス。せっかく立ち直ったから、頑張ろうと思った。まだ、できたばかりの部活で僕たちの学年が入学して初めて全学年がそろった。初めての一人暮らしも始まって、僕はもう楽しくて仕方なかった。友達もできて、絶好のスタートがきれた。そして、僕たちが1年生のときサッカー部はインカレで3位になった。僕はなにをしたわけじゃないけど、そのチームの一員になれて、とても嬉しかったし、続けてよかったと思えた。そして、先輩たちをみてもっと頑張ろうと思えた。


その頃はもう部活に没頭していて、PTSDが出ることはほとんどなかった。サッカーと仲間のおかげだった。高校サッカーを諦めた分を取り戻すかのように没頭した。

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