第2806話:エイトル・レウル~入れ替わり~
朝起きたら誰かと入れ替わっていた。
とりあえず今日誰かと入れ替わってしまっていたとして何か問題が発生するような用事は無かったような気がする。
それはそれとしてこの体がどこの誰のものなのかというのを把握しておきたい。
幸いその本人の私室だ。
少し悪い気もするが、少し部屋を調べて個人情報の類が無いかを確認する。
実際作業としてのそれは早々に終わり、顔認証で通った携帯端末を使い、自身の携帯端末に連絡をする。
すぐにつながり、状況の共有ができた。
向こう側も特に用事は無いらしく、いつ戻るかはわからないものとして今日のところはそのままで問題ないらしい。
私も同様であることを伝え、普通に過ごすことにした。
昼頃になり、昼ご飯に何を食べるかを考えてると唐突に体が元の身体に戻った。
入れ替わりの理由はわからなかったが戻って良かったと思い、現状を確認するために周りを確認する。
どうやら食事中だったようだ、近所にある外食チェーンの店内で、普段はあんまり来ない店だが悪くはない。
しかし、目の前の皿は食べかけの状態になっていた。
それを見ながら少し考えてしまう。
この皿は自分の身体が食べていたもののはずだが、中に入っていたのは自分ではない誰か。
ではこれは自分ではない誰かの食べかけということになるのか、それとも自分の食べかけになるのかどっちなのだろうか。
他人の食べかけはあまり食べたいものではないが……
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