第2118話:キビール・カミオン~全裸~
「先輩あの人たちなんなんですか!」
僻地調査に来た村で見た景色、ほとんど全員が衣服を纏っていない裸の村だった。
「一般的には裸族と呼ばれている人たちだな。衣服を身に纏わないことが当たり前の人々で、まぁそういう文化ということで気にしない方が良い、だろう」
「そうは言っても……」
「まぁ、そう言うだろうと思って用意してある。これを掛けるんだ」
手渡されたのは少しダサいデザインの眼鏡。
「なんです?」
「全裸の人間が服を着ているように見える眼鏡だ」
「それはいいですね、ありがとうございます」
さっと受け取り掛ける、すると先ほどまで全裸に見えていた人々がしっかりと服を着ているように見えた。
「おお、これはいいですね」
「問題が無くなったのならいい、行くぞ」
「はい」
眼鏡を掛けたことで見た目の違和感がだいぶ収まり、普通に対応できるようになったが、それはそれで問題が発生していた。
「そのタイ、おしゃれですね」
「おい」
「っと、何でもないです。はは……」
相手が服を着ていないことを忘れてつい服装を褒めてしまったり。
「裸で過ごすというのは寒くは無いのですか?」
「この人は服を着ている人だ、よく見ろ」
数少ない服を着ている人に着ていない人と同じ質問を投げてしまったりした。
「先輩、この眼鏡で表示される服もっとわかりやすくならないですか?」
「まぁ、この感じだと要改良って感じではあるな……」
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