第2111話:アミ―・ヒース~日付変更~
「日付変更の瞬間にだけ起きる不思議な現象があるらしいんだ」
「それは日付が変更することに由来するのか、それとも太陽の火が灯ることに由来する現象なのか、それとも他の原因で発生する現象なのかどれ?」
「日付の変更に由来する現象だと思う、明るくなるとか関係ない気がするし、逆にそれが理由でこのタイミングに太陽が灯るんじゃないかって気もする」
「そこまで?」
「ああ、見せたいから明日の朝、太陽に火が灯る前にここに来てくれ」
「日付が変わる直前か、わかった。起きれていたら行こう」
「早起きしてくれよ」
約束通りまだ暗い時間に集合場所に集まった。
「おはよう、少し眠そうだな」
「いつもこんな時間に起きてこないから……」
「まぁ仕方ないか。俺もこの現象を話には聞いているが実際に確認するのは初めてでな、楽しみなんだ」
「どんなことが起きるんだ?」
「まぁ見てろ。日付が変わるまであと1分ってところか」
そう言ってろうそくを立ててカウントを始める。
「3、2、1……今だ」と時計を見ながら火を勢いよく扇いで消した。
「あれ?」
「お、成功だな」
火は消えていなかった。
「不思議な現象ってのはこれなんだ、この瞬間には壊れた物が壊れなかったことになる。火なら消えなかったことに、皿は割れなかったことにな」
「なんで……?」
「さぁ……?」
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