第2034話:ソカタ・ラミラム~即死トラップ~

「ここは立ち入り禁止なのか?」

「えぇ、そうです」

「何かあったのかい?」

「即死トラップが発見されましたので、一時的にという感じです」

「即死トラップ!?」

「即死トラップです、うっかり誰かが踏めば死にます」

「ちょっと待ってください? ここ図書館ですよね? 図書館に即死トラップがあるんですか?」

「あります」

「いやいやいや、さすがに図書館に即死トラップが発見されることないでしょ」

「いえ、古今東西ありとあらゆる図書館には即死トラップが内包される可能性があるのです」

「さすがにそれは無いでしょ……」

「いえ、あります」

「たとえば……?」

「今回の件とは多少異なりますが、図書館に通う者としてこんな話は聞いたことはありませんか? 図書館の本棚に一冊、管理IDの振られていない本が存在し、その本を偶然手に取り開いてしまうと死ぬ……みたいな話を」

「確かに聞いたことが無いと言えばうそになるが……」

「そういう話もあり、図書館には即死トラップがあることがあるのです。まぁ今回のは古代に作成されたであろう盗難防止の仕組みが誤作動を起こしているようなものですが」

「えぇ……昔の人考え方が危険すぎるだろ……」

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