第1988話:ディカラ・ソーメ〜カード遊び〜

「よし! これで私の勝ちね」

 喫茶店、近くの席で何か対戦ゲームをしている人たちを見かけた。

 やたらと盛り上がっており、ギャラリーも数人いたので自分も様子を見てみようとテーブルの上を見る。

 そこにはカード合体何枚も並んでおり、それぞれに絵柄とテキストが書かれていた。

 知らない言語で書かれており内容はわからないがカードの説明が書かれているのだろう。

 ちょうど勝負が終わったところだったのでテーブルの上のカードは片付けられていき、プレイヤーそれぞれの前に山として置かれた。

「次誰かやります?」

 先ほど勝っていた方だろう、席を立ち、周りに問いかける。

「よし、俺がやろう」

 一人が手を上げて空いた椅子に座る。

 先程まであったカードの山はなく、新たなカードの山を新しいプレイヤーが取り出した。

 どうやら個々でカードを持っているようだ。

 つまりそれぞれに違いがあり、組み合わせのレシピが異なるのだろう。

 随分と戦略性の高いゲームのようだ。

 お互いに何枚かカードを引き手札にし、ゲームが開始されたようだ。

 しばらくは手札のカードを相手に見せて相手に何かを確認し、脇に起き山からカードを引いてくるを片側が繰り返し、最後に数枚カードを並べて手番を譲った。

 こちらも同じようなことをして手番を譲る。

 やはりルールがわからないと観戦していても何が起きているのかわからないな、そんなことを思いながら見ていると、声をかけられる。

「君、興味があるのかい? デッキはここの貸しデッキがあるから、試しにやってみないか」

 まぁ少しだけならと、デッキとやらを受け取って席についた。

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