第1779話:ルールー~漂流生活~

「今日はいろいろ流れてくるな」

 自作のいかだで海上を漂流しながらの生活、釣りをして、漂流物をいかだに組み込みながら生活を改善している。

 この海はどういうわけか漂流物が多く、生活に困ることはない。

 年中海も穏やかで、大型船が難破するようなこともないだろうに、もしかしたら海辺の治安が悪く、どんどん物が海に投棄されているのかもしれない。

 環境問題は深刻だな、まぁ以前いた海は大地がすべて海に沈んであらゆる文明の遺物が海を漂っていたのだから、それに比べたらまだ良い。

 人間が環境に配慮していては私の生活も成り立つものではないのだし。

 それはそうとして、なんでこんなものが流れてくるんだという物も多い。

 軽量無電冷蔵庫なんて海に捨てないだろ。助かるけど。

 そんなこんなで私の生活はいかだ漂流生活としては高水準なものとなっている。

 三階建ていかだに畑や空間エアコン、冷蔵庫が完備されているとは、なかなかないだろうと思う。

 情報から遮断された世界で他の存在から与えられた課題で自分の頭で試行錯誤したいがために行っているのだから、まぁエアコンや冷蔵庫があれば使う。

 テレビとかそういうのは再び流すことになるわけだが、使わない重量物を載せ続ける余裕はいかだの漂流生活には存在しないのだ。

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