第1729話:フピニ・オードル~空間の記録~
「驚いたな……」
遺跡探索をしてたどり着いた深部、そこではまだ人々の営みが残っていた。
正確には遺跡じゃなかったとかそういう話ではない、遺跡に記録が残っていたのだ。
人々が町の中で生活している様子が、立体映像として記録されていて、今町に入った途端に再生されたのだ。
今まで探索をした遺跡も設備がしっかりと残ってるところはいくらでもあったし、文書や平面のモニタで閲覧する形の映像で残されているところならいくらでもあったのだが、こうやって町全体を使って立体映像として残っているというのはなかなか珍しい気がする。
しかも、入った途端に起動するとは、誰もが去った後に誰かが訪れることを想定して用意した仕組みということになるだろう。
しかもそれを町ぐるみで行っている。
なんか、変なところに気合が入っていて気持ち悪いな……
しかし、文化の保存という意味ではかなり強い効果があるのは間違いない。
思いついた奴は変な奴だが、町の人全員の合意を取ったりしてるだろうし、かなり切れ者だったのだろう。
こうして生活しているところをまざまざと見せつけられると物を持っていくのも悪いなって気分になってくるし、本当に文化の保存という観点では大正解だ。
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